大來尚順
山口県山口市
超勝寺
生きることには、さまざまな苦しみがある。
どんな苦しみにも手を差し伸べられるのが僧侶です。
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Career
1982年生まれ。一般社団法人 寺子屋ブッダ理事/講師。翻訳家。

お寺の息子として生まれ、幼少期は山口の自然の息吹に包まれてのびのびと育つ。龍谷大学卒業後、渡米。カリフォルニア州バークレーにあるGraduate Theological Union(米国仏教大学院)にて修士課程を修了する。その後、ハーバード大学 神学部研究員に。帰国後は自坊の代表を務める他、その語学力を活かし、英語で仏教の教えを国内外に広める取り組みなども行っている。

【著書】
『英語でブッダ』、『端楽』、『西洋の欲望 仏教の希望』(翻訳本)、「The Life of a Contemporary Japanese Buddhist Priest: Protecting the Dharma and Ensuring Its Flow with All of One’s Strength」(『Buddhists: Understanding Buddhism Through the Lives of Practitioners』(Oxford: Wiley-Blackwell, 2014))、その他多数。
大來尚順住職ってこんな人
【お坊さんになった経緯】
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1982年生まれ。一般社団法人 寺子屋ブッダ理事/講師。翻訳家。

お寺の息子として生まれ、幼少期は山口の自然の息吹に包まれてのびのびと育つ。龍谷大学卒業後、渡米。カリフォルニア州バークレーにあるGraduate Theological Union(米国仏教大学院)にて修士課程を修了する。その後、ハーバード大学 神学部研究員に。帰国後は自坊の代表を務める他、その語学力を活かし、英語で仏教の教えを国内外に広める取り組みなども行っている。
───英語で仏教の教えを広めていく活動をされていますが、どうしてわざわざ英語なのでしょう。
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英単語で考えたほうが、仏教思想はわかりやすい面があると気づいたことが大きいですね。たとえば諸行無常という仏教用語がありますね。「人生は、永遠には続かない」という意味があります。…というと、どうしてか寂しい、暗い印象を持ちませんか?それは完全に、日本人がこの言葉に持っているイメージにのまれているだけです。平家物語の冒頭で出て来る言葉だから、というのも大きいかと思います。これを英語に訳すとどうなるか。「Everything is changing」です。物事は常に移り変わっている。さらに深掘っていうのであれば、自分自身も無情な存在ですから、すべての物事は“私”も含め、絶え間なく変化している、を意味する「Everything including Myself is Constantly Changing」となります。英語にすると、イメージや感情から一歩離れて、ストレートに物事を伝えられる。そこが魅力ですね。
───海外で学ばれた経験も豊富ですが、グローバルな視点で見て、これからの日本人に必要なことは何でしょう。
やっぱり英語力ですね…、なんて回答を期待されていましたか(笑)? 僕は、グローバル化が急激に進む今の時代だからこそ、日本の歴史や文化、日本特有の考え方を、しっかりと学ぶべきだと思う。あ、あと日本語もです。母国語で母国の歴史や文化を語れない人が英語を身につけたところで、一体何を語ろうというのでしょう。しっかりと足元を見定めて、しっかりと立つ。自分の土台となっているものを理解する。それからでないと、言語も文化も外のものを吸収するなんて到底無理ではないでしょうか。

僕自身、海外にいってまず尋ねられたことは、日本の文化と歴史についてでした。答えられないと、「あなたはどこの国人なの?」ということになります。
 
───今後、語学を活かしてどんな活動をしていきたいと思っていますか?
英語で仏教を伝えることは引き続き行っていきたいですね。また、西洋、アジア、日本、それぞれの仏教、それぞれの国を、語学を活かしてつないでいきたいと考えています。特に日本仏教は、海外では多少誤解されているところがあります。肉食妻帯が許されているのは日本仏教だけということもあり、その特徴や魅力がきちんと伝わっていない。それが残念です。

また今後行っていきたい活動としては、何も語学を活かしたものにとどまりません。たとえば僕もサラリーマンの経験があるので、働く上での苦しみを抱えている人に寄り添うことができるはず。日本の「はたらく」をもっと楽にしたいですね。そして、山口県にある自坊では語学を使った活動は全くウケませんから(笑)、高齢の方の興味関心が高い、心と身体の健康管理についてイベントを開いています。色々な方面から、色々と困っている方に手を差し伸べていきたいと思っています。
Comment
大学時代の部活動は、説法の練習を主な活動とする伝道部。趣味で読むのは仏教書。ナンデショウ、この品行方正な優等生…なんて思ったけれど、お話を聞けば聞くほどそう単純なものではないことに気づく。子供時代はわんぱくないたずらっこ。海外での生活を謳歌していた時期もあったし、サラリーマンとして結構エグい環境で働いていたこともあった。ただひとつ、大來さんの中で変わらないこと、それは、目の前のことに一生懸命…いや、夢中であること。幼少のみぎり、やんちゃな遊びに熱中していた時のわくわく感とみなぎるパッションはそのままに、僧侶となった大來さんは今、目の前の人々とトコトン向かい合っている。
Private
【著書】 『英語でブッダ』、『端楽』、『西洋の欲望 仏教の希望』(翻訳本)、「The Life of a Contemporary Japanese Buddhist Priest: Protecting the Dharma and Ensuring Its Flow with All of One’s Strength」(『Buddhists: Understanding Buddhism Through the Lives of Practitioners』(Oxford: Wiley-Blackwell, 2014))、その他多数。